Nittoグループのモノづくりでは、地球の限りある天然資源の利用の上に成り立っており、資源を効率的に利用することは、企業の使命であると考えています。各事業所における廃棄物管理や資源の効率的利用による廃棄物削減に加え、資源循環のための技術開発をすすめ、循環型社会の実現を目指します。
Nittoグループの多くの製品は、化石燃料由来の原材料を使用しています。そのため、環境負荷の少ない原材料の調達を進めるとともに、それらを無駄なく活かすモノづくりへの転換に取り組んでいます。製造工程の最適化により歩留まりを向上させ、廃棄物の発生そのものを抑え、資源の有効活用を進めています。さらに、廃棄物も未活用の資源と捉え、分別・再資源化を徹底し循環利用を推進しています。
また、環境目標として、2030年度資源活用率69%以上、サステナブル材料使用率30%以上を設定しています。主に、資源の有効活用(製品設計(軽量化・歩留向上)、リユース、リサイクルなど)および環境負荷の少ないバイオ材・リサイクル材の使用を実行することで、取り組みを着実に進めています。
資源循環目標
| 2030年度目標 | |
|---|---|
| 資源活用率 | 69%以上 |
| サステナブル材料使用率 | 30%以上 |
Nittoグループでは、持続可能な循環型社会の実現に向け、各製造拠点で発生する廃棄物の量や種類、発生源の定期的な実態把握・分析に取り組んでいます。特に全廃棄物の約50%を占める廃プラスチックを中心に、製造工程における排出状況や分別の実態を詳しく分析することで、主要な発生原因やリサイクル上の課題、ならびに削減・再資源化に向けた改善機会を明確化しています。こうして特定した課題や改善の視点に基づき、粘着剤と基材を分離して再資源化する技術開発(モノマテリアル化)や、現場での素材ごとの分別徹底など、廃棄物削減とリサイクル率向上、効率的な資源循環を実現するための具体的な取組みを進めています。
当社製品の多くは、プラスチックフィルムに粘着剤や光学特性をもつ材料を貼り合わせた複合素材となっています。これらの製品は高度な機能性を実現する一方で、複合素材であるためリサイクルが難しく長年の課題となっていました。
この課題を解決するため、素材単位(モノマテリアル)に分離することは不可欠であり、特に、品質低下や用途制限につながる、粘着剤の分離技術は、サーキュラーエコノミー実現に向けた重要技術と位置づけています。このような背景から、Nittoグループでは2021年度より、糊の分離技術の開発を進め、2025年度、豊橋事業所に実証実験機を導入し量産に向けての試験を開始しました。2030年度の廃プラスチックリサイクル率60%、資源活用率69%以上という目標達成に向け取組みを加速していきます。
また、廃プラスチックの付加価値を高めるための取組みも行っています。2025年度には、分別回収した廃フィルムを原料としたプラスチックトレーを製作し、大阪・関西万博で活用いただきました。会期後は、地域の学校などへトレーを寄贈したり、グランドなどの水はけを良くするための集水管などへのリサイクルを実施しました。
また、100%Nittoグループの廃プラスチックを原料とした素材を制服のプラスチック部分に用い、一部拠点で着用を開始しました。今後活用を広げていく予定です。
Nittoグループは、「Nittoグループカーボンニュートラル2050」宣言で掲げる「製品やソリューションを通じてお客様のCO₂排出量削減に貢献する」という方針のもと、これまで培ってきた資源循環技術を活かし、サプライチェーンや社会全体の課題解決に貢献していきます。
![]() |
溶剤ガスの燃焼処理によって多くのGHGを排出していることから、溶剤回収設備を導入しています。溶剤を回収することで、GHG排出量を抑えるだけでなく、資源の有効的利用にもつながります。有機溶剤を使わないプロセス開発を進めるとともに、使用後に回収した使用済み溶剤のリサイクルを促進しています。
![]() 写真:日東ベルギーの溶剤回収装置 |
Nittoグループの多くの製品は、化石燃料由来の原材料を使用しています。お客様に地球にやさしい製品を使用いただくために、リサイクル材やバイオマス材の使用率を向上させています。原材料のサステナブル材料への転換として、ポリスルホンや酢酸エチルについて、マスバランス方式※の認証原材料の調達を開始しました。さらには欧州エリアの一部拠点で、酢酸エチルを100%バイオマス原材料由来へと切り替えています。引き続き、原材料戦略の高度化とサプライヤー様との協働を通じて、サステナブル材料への転換を推進し、資源循環や再生可能資源の活用拡大に資する取組みを進めていきます。
※ マスバランス方式:ある特性をもった原料(例:バイオマス由来原料)が、そうでない原料(例:石油由来原料)と混合される場合、原料の投入量に応じて製品の一部にその特性の割当を行う手法