製造工程における天然ガス使用量削減のため、廃熱を蒸気や熱水などの熱エネルギーに変換し、生産設備で再利用するシステムを導入しました。年間約2,400トンのCO2低減につながっています。2030年CO2排出量57%削減(2022年比)の拠点目標設定のもと、様々な脱炭素の取り組みを積極的に進めています。
蓄熱式脱臭炉(RTO)での天然ガスの使用量削減活動を行っています。RTOは蓄熱槽を一定の温度に保ち燃焼処理し続ける必要があることから、立上げ時や生産変動で排ガス中の溶剤濃度が薄い場合に、燃料として天然ガスを使用しなければなりません。リアルタイムで排ガス濃度を計測し、一定に保つ効率的な生産計画を立てることで、天然ガス消費量の最小化を図りました。これにより、天然ガス消費量を40%削減し、年間620トンのCO2排出量低減につながっています。
クリーンルームに空気を取り入れる際に使用する外調機に着目し、省エネ活動を行いました。従来使用していた電気ヒーターを、エネルギー効率がより優れたヒートポンプに転換し、排出される冷気もチラーの冷却に活用することで電気使用量を68%削減し、年間のCO2排出量を399トン削減しました。同社では、ユーティリティ装置を中心とした省エネ活動を積極的に展開しており、2014年から2022年までのCO2削減量の累計は5,900トンとなりました。