Nittoグループのモノづくりでは、地球の限りある天然資源の利用の上に成り立っており、資源を効率的に利用することは、企業の使命であると考えています。各事業所における廃棄物管理や資源の効率的利用による廃棄物削減に加え、資源循環のための技術開発をすすめ、循環型社会の実現を目指します。
Nittoグループの多くの製品は、化石燃料由来の原材料を使用しています。お客様に地球にやさしい製品を使用していただくために、テープの基材用フィルムや粘着剤、包装材料などの主材料や副資材に、リサイクル材やバイオマス材などのサステナブル原材料の使用率を向上させています。有機溶剤については、製造プロセスで用いた溶剤を再利用することで、溶剤リサイクルを促進しています。また資源や素材の循環利用に関する技術や製品の需要増大への対応も行っていきます。
Nittoグループにおける廃棄物排出の約50%は石油由来資源であるプラスチック製品であることから、廃プラスチックリサイクル率を環境目標として活動を推進しています。リサイクル率向上のためには、複合化された素材を単一素材に分離することが重要です。このため、Nittoではプラスチックマテリアルリサイクル技術の開発を行っています。
環境目標として、2030年サステナブル材料使用率30%、2030年廃プラスチックリサイクル率60%を設定し、取り組みを着実に進めています。
資源循環目標
リサイクルを加速するためには、素材単位(モノマテリアル)に分離することが重要です。Nittoグループでは、複合化された材料を分離する技術開発に取り組んでいます。
一例として、テープ製品における粘着剤と基材の分離技術が挙げられます。この技術により、基材に塗布されている糊を分離・分解し、粘着剤は再び粘着剤原料へ、基材は樹脂原料への転換などにより作業服や副資材、フィルムへと生まれ変わらせることにチャレンジしています。これらを量産技術として確立することで、2030年目標を達成し循環型社会への貢献を目指します。
溶剤ガスの燃焼処理によって多くのGHG(CO2)を排出していることから、溶剤回収設備を導入しています。溶剤を回収することで、GHG(CO2)排出量を抑えるだけでなく、資源の有効的利用にもつながります。有機溶剤を使わないプロセス開発を進めるとともに、使用後に回収した使用済み溶剤のリサイクルを促進しています。