本文へリンク

粘着テープの総合情報サイト Tape Museum

シェアする

  • LinkedIn
  • mail
  • copy
    URLを
    コピーしました
  • LINE

シェアする

第6章 合成高分子がもたらした転機 合成粘着剤(1)

テープの歴史館

合成粘着剤(1)必要な機能を持つ粘着剤をつくる技術

粘着テープのメカニズムを革新した、合成高分子技術

粘着テープは、簡単に言うと「布や紙、フィルム(これらを支持体と言います)に粘着剤を塗った」構造をしています。
粘着テープの名称には、「ビニル粘着テープ」や「セロハン粘着テープ」など、支持体の名前を冠したものが多いですね。これは、粘着テープを一見したときに、まず支持体が目に入るからでしょう。

この第6章「高分子がもたらした転機」では、合成高分子によって誕生した支持体(塩化ビニルなど)が、粘着テープを大きく発展させてきたことをご紹介してきました。しかし、当然のことながら粘着剤も重要な構成材料であり、その改善も着々と行われてきたのです。

古代から続いてきた接着と粘着の歴史

接着剤の歴史は、古代より連綿と続けられてきました。アスファルトやニカワ、デンプン、大豆、乳脂、豚脂、胡麻油、松脂、蜜ろうなど多くの素材が接着剤として開拓されてきました。
さらに、松脂と蜜ろうを組み合わせた接着剤に天然ゴムが初めて加えられ、感圧性接着剤(粘着剤)が誕生しました。1845年、ドクター・ヘンリー・デイの発明によるものです。ゴムを主材とし、粘着付与剤(タッキファイヤー)として樹脂を組み合わせたこの粘着剤は、ゴム・樹脂系の粘着剤と言われるようになり、粘着テープの中核をなすようになりました。

やがて石油化学工業が台頭すると、新しいゴム系、樹脂系の素材が、粘着剤の材料として提供されます。主材としてのゴムも天然ゴムとスチレン・ブタジエンゴムが多く用いられるようになり、ニトリルゴム系やブチルゴム系のゴムも、それぞれの特性を発揮した粘着剤として使われるようになりました。

さらに「粘着剤の使用目的に合わせて新たな材料を生み出そう」と、人々は新しい粘着剤を自らつくりだしました。合成粘着剤の誕生です。これにより、粘着剤技術は大きな転換を迎えます。

Nittoの粘着剤設計技術
原材料を組み合わせて、目的に応じたさまざまな機能を持つ粘着剤を
つくり出し、粘着テープにしています。

関連コンテンツ
粘着テープのミクロ展
Tapemuseum 企画展 第8回「粘着テープのミクロ展」

粘着テープは、そもそもなぜ「くっつく」のでしょうか?
分子レベルまでミクロの世界にせまって粘着のしくみを解説します。

ページトップへ戻る