ブックタイトルNittoグループ統合報告書2019

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概要

Nittoグループ統合報告書2019

Nittoグループの財務基盤財務戦略Nittoグループは、企業価値の継続的な向上とすべてのステークホルダーの長期的利益が合致するようバランスの取れた健全な財務基盤の構築を目指しています。競争力のある製品の開発・販売を通じた潤沢な営業キャッシュ・フローの獲得をベースに、オプトロニクスやライフサイエンスなどの変化のスピードが速くリスクの高い業界で事業を展開しているために自己資本を充実させることを基本的な方針としています。一方、株主還元も重視しており、安定的な配当と機動的な自社株式の取得を実施しつつ、健全な財務基盤を維持しています。キャッシュ・マネジメントキャッシュ・フローの使途2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018(年度)キャッシュ・フロー0100,00050,000200,000150,000△100,000△150,000△50,000300,000250,000350,000(百万円)戦略Nittoグループは、事業活動から創出されるキャッシュ・フローの活用先として、事業成長と株主還元のバランスを考慮し、①設備投資、②配当、③M&A、④自社株取得としています。Nittoグループは成長戦略を支える設備投資やM&Aを継続的に実施してきました。設備投資に当たっては、資産効率性と財務健全性を維持しながら、ESGの視点にも留意し、企業価値の向上を目指します。M&Aについては、収益性を重視した投資判断を行うとともに、外部の成長ポテンシャル活用に向け、今後成長が見込まれる分野への展開を図ります。Nittoグループは、株主還元を経営上最重要課題のひとつとしており、安定的に配当することを基本としています。一方、急速な技術革新への対応と顧客ニーズにタイムリーに応えるために、研究・開発および生産に関わる積極的な先行投資を行っていくことも必要不可欠であり、配当金については、財務状況、利益水準、および配当性向などを総合的に勘案して決定しています。加えて、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行および総合的な株主還元策の一環として自社株式の取得を行うこととしており、2018年2月から2018年7月に477億円、560万株の自社株取得を実施しました。また、役員報酬など具体的な使用目的のあるものを除き消却するという自社株式の保有の方針を策定し、2019年3月に過去からの取得分も含め1,500万株の消却を実施しました。営業活動によるキャッシュ・フロー財務活動によるキャッシュ・フロー投資活動によるキャッシュ・フロー現金および現金同等物の期末残高2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 (年度)設備投資(完成ベース)030,00020,00010,00050,00040,00070,00060,00080,000(百万円)株主還元030,00020,00010,00050,00040,00070,00080,00090,000100,00060,000(百万円)0302010504070809010060(%)一株当たり配当金060402010080140120160180(円)2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 20182009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018Nittoグループでは、グローバル・キャッシュ・マネジメント・システムを導入しており、グループ内資金をタイムリーに漏れなく把握するとともに、各エリアに設置した資金統括拠点を活用して集約し、資金効率の向上に努めています。また、これらの活動を通じて、為替リスクヘッジコストなどの社外流出や連結有利子負債の削減に取り組んでいます。日本米国ニュージャージー州上海シンガポールベルギー香港資金統括拠点  現地法人エリア間資金移動エリア内資金移動設備投資・M&A株主還元配当総額自社株買総還元性向※(年度)(年度)※総還元性向=(配当総額+自己株式取得額)/親会社の所有者に帰属する当期利益27 Nitto Group Integrated Report 2019 28