Nittoグループレポート2016
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16Nitto Group Report 2016コンプライアンスの徹底Nittoグループは、法令に限らずあらゆるルールを守り、常に倫理的な判断を行うことを「コンプライアンス」と定義し、16言語で作成した「ビジネス行動ガイドライン」を、文化・習慣・国籍の異なるすべての従業員に配付しています。入社時には研修を受けることになっているほか、グループ各社で啓発・徹底に取り組んでいます。また、役員と管理職を対象としたCSRワークショップを毎年実施しています。コンプライアンスの実践のみならず、不正を監視し未然に防止する役割を果たすことも意識付けています。2015年度は「腐敗防止」や「独占禁止法」などをテーマに取り上げ、20か国で計155回開催されたワークショップに2,329人が参加しました。企業倫理に関する通報システム法令違反や倫理問題を早期に検出し対応するために、NittoのCSR統括部に直接報告・相談する窓口を設け、連絡先を「ビジネス行動ガイドライン」に記載しています。上司やグループ各社の担当部署に相談することが困難な場合、グループ従業員であれば誰でも利用できます。また、限定的ではありますが、第三者機関を介する通報システムも導入しています。通報は増加傾向にありますが、「おかしい」と思ったことを正直に言える社風が根付いてきたことを示していると捉えています。2015年度は、商法上の開示義務が生じる問題はありませんでしたが、労務・人権や不正に関する通報が16件ありました。いずれも通報者を保護した上で関係者から慎重にヒアリングを行い、対応しました。児童労働と強制労働の禁止Nittoグループは「ビジネス行動ガイドライン」に児童労働および強制労働の禁止を明記し、グループ全社に徹底しています。さらに、「CSRに基づく調達方針」にもこれを明記し、Nittoグループとお取引きいただくパートナー様にも徹底をお願いしています。2015年度は、児童労働および強制労働に関する問題はありませんでした。人権啓発活動Nittoグループは「世界人権宣言」を支持し、「Nittoグループ人権基本方針」を定めています。年度初めと「世界人権デー」に合わせて年2回、中央人権啓発推進委員会委員長のメッセージを発信し、グループ全体に人権擁護を求めています。また、日本では各拠点・グループ会社に担当者を置いて人権標語募集や研修などを行っているほか、それ以外のエリアにおいても研修などを行い、国・地域特有の課題に対処しています。e-ラーニングで…セクシャルハラスメントについて学ぶNitto豊橋事業所では、管理職を対象にe-ラーニングによるセクシャルハラスメント教育を実施し、2015年度は435人が受講しました。受講者は相手の立場になって考えることから法的な内容に至るまでを学び、セクシャルハラスメントについて理解を深めました。韓国でのCSRワークショップの様子コンプライアンスと人権啓発活動ESG課題④近年、グローバル企業の組織的な不正が相次いで発覚し、その余波は様々なステークホルダーに及び、なかにはマネジメント層が関与するケースも見られます。Nittoグループは、全従業員への「ビジネス行動ガイドライン」の徹底を図るとともに、役員および管理職のさらなる意識向上に取り組みます。また、人権擁護もコンプライアンスの一部と捉え、サプライチェーンも含めた啓発活動を推進します。

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